もうこれ以上何も言わなくていいから
「村上さん・・・」
彼女を初めてこの腕で抱きしめたあの日・・・
俺はいつも大きな声で笑っているしか知らなかった。
仕事場でも、仲間達と一緒に遊びに行ってもいつもニコニコしていた。
しかも、周りの奴らが
「は悩みなんてあるの?」
と言えば、
「う〜ん・・・悩みが無いのが悩みかな?」
なんて言うくらいいつも前向きで、元気だった。
俺は、そんな彼女が人一倍努力をしている所も
仲間に対して人一倍気遣いをする所も
常に笑顔でいようとしている所も
全部、見てきた。
そんな、「何にでも前向き」な彼女に、いつしか惚れていたのかもしれない。
ある日、彼女が仕事上でミスをした。
いつもなら、そんなミスを犯す事の無い彼女が、初めて上司から厳しく怒られたらしい。
たまたま、彼女が怒られている姿を目撃してしまった。
こういう時って、どう声を掛ければ良いものか?
なんて考えているうちに終業時間になってしまった。
仕事が終わって帰る時、携帯がメールの着信を告げた。
−−−−−今夜、一緒にご飯に行きませんか? より−−−−−
正直、戸惑った。
お互い、独身で一人暮し同士。
時々、こうして夕飯を一緒に食べる事はあっても会社の奴らと大人数で行く事の方が多かった。
昼間の件が無かったら、きっとこんな風に誘ってもこなかっただろう。
自身、今日だけは一人で夕飯を食べる気にもならなかったのだろう。
(まぁ、そんな日もあるよな・・・)
そんな気持ちで、に連絡を入れた。
夕飯を食べに行ったのは、いつも行きなれたファミレス。
いつもは大所帯でくるココも、今日は二人でやってきた。
食べながら、いつも通り他愛も無い話をして、大声で笑った。
明るく振舞い、いつも通り笑っている彼女を見て、胸が締め付けられるような思いがした。
車で来ていた俺は、いつも通り彼女を乗せて彼女のアパートまで送り届ける。
「送ってくれて、ありがとうございます」
「!?」
無意識に彼女を引き寄せ抱きしめていた。
「村上さん・・・あの・・・」
「もうこれ以上何も言わなくていいから、がいつも頑張ってるのはちゃんと知ってるから。」
「これは、『良く頑張った』っていう意味だから。」
そう言って頭をクシャっとひとなですると、ニカッと笑った。
「大丈夫ぅ〜・・・ってな。」
あはは、と二人揃って笑った。
「あ、そうだ」と、言った彼女が次に言ったのは・・・
「村上さんだから誘ったんですよ、他の人じゃなく、村上さんだから・・・」
「じゃあ」と言って、車から降りた彼女は
「送ってくれてありがとうございます、おやすみなさい」
そう言って歩いて行った。
う〜ん、どういうことだ?と考えていたが
「良い解釈にとって良いってことか?」
という考えになるまで丸1日を要してしまったなんてのは内緒の話。
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あわわわわ・・・
とうとうスタートしてしまいましたよ、お題で小説を書くってやつ。
正直、自分には他のテキストサイト様みたいな文章力は無い!と思っているので、
ドキドキなんですけどね・・・